「高齢者が運転をやめたら、要介護リスク2倍」…ではどうするべき?“免許返納問題”について聞いた【名取市で脳梗塞リハビリマッサージといえばケア・グート】

2019年9月16日 FNN.JP編集部

 

 

“免許返納”の健康への影響を調査

16日は敬老の日。

年長者を敬い感謝の気持ちを伝える日であるが、特に今年は、高齢ドライバーによる事故が話題となった。
こうした事故が起こると、免許返納すべきという議論がされるが、地方では車が重要な移動手段のため返納すると生活できなくなるという現実もあり、なかなか難しい問題ではある。

こうした中、筑波大学の市川政雄教授らのチームが、高齢者が運転をやめることによる“健康への影響”という興味深い調査結果を、今月、日本疫学会誌に発表した。「高齢になって自動車の運転をやめた人は、運転を続けた人に比べて要介護となるリスクが約2倍高くなる」というものだ。

調査の対象は、愛知県の4市町に住む65歳以上の高齢者のうち、2006年~2007年時点で要介護の認定を受けておらず、運転をしている2844人。

この2844人に対し、2010年に運転を続けているか改めて尋ね、健康状態を調査。そして「運転を続けた人」と「運転をやめた人」に分け、その後6年間にどれだけの人が要介護認定を受けたかを比較したところ、2010年時点で「運転をやめた人」は「運転を続けた人」に比べて、“要介護となるリスク”が2.09倍に上ることが分かった。

さらに詳しく見ると、「運転をやめた人」のうち「運転はやめても移動に電車やバスなどの公共交通機関や自転車を利用していた人」では“要介護となるリスク”が1.69倍にとどまる一方、「運転をやめて移動には家族による送迎などを利用していた人」は2.16倍に上ったことも分かっている。

なぜ運転をやめると要介護リスクが高まるのか? リスクが高まるならば、高齢になっても車の運転を続けたほうがいいのだろうか? 調査した市川教授に詳しく話を聞いた。

活動的な生活が送れないことで要介護のリスク増

――この調査を行おうと思ったきっかけは?

高齢運転者による事故の件数は、免許保有者あたりの件数でも、走行距離あたりの件数でも、若年運転者と比べて、それほど高くありません。

また、「事故件数あたりの死傷者数(衝突相手の死傷者数)」は、高齢運転者による事故と他の年齢層の事故で大差ありません。
高齢運転者による「事故件数あたりの死傷者数」の方が少し、少ないくらいです。

それにもかかわらず、高齢運転者に対する風当たりは強くなるばかりで、高齢者には運転をやめさせるべきだという気運が高まっているように思います。

高齢者は運転をやめれば、絶対に事故を起こすことはありません。しかし、運転をやめることで活動的な生活が送れなくなれば、健康に支障をきたします。
また、交通弱者(歩行者や自動車乗員)に転じて、交通弱者として交通事故にあうリスクが高まる可能性もあります。

こうしたことから、運転中止による健康への影響を検証し、その結果を報告しました。

 

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